先日、ドラゴンクエスト夏祭り2018WESTがありました。
そこでは、ドラクエ10のディレクター陣の座談会が行われた。
個人的に開発陣の制作秘話ってすごく聞いてて楽しいんですよね
o(^▽^)o
わたし自身が作ってる二次創作ドラマはドラクエや他作品が土台にあって、単なるパクリと言われればそれまでなのですが、「何かのプロジェクト」を動かしている側の苦労話や制作秘話って普段聞けないし、表立って公開されない部分なので、このコーナーすごく好きです。
今回のドラクエ夏祭りでは、二代目ディレクター・りっきーこと齋藤力さんは来る予定だったので楽しみでしたけど、まさかの初代ディレクター藤澤仁さんが来てくれたのはサプライズでしたね。
そしてビデオ出演ではあったけど、リリース前・開発初期のディレクター吉田直樹さん(現FF14プロデューサー)という豪華なメンバー。
この人たちのお話は聞いていて面白かった。長丁場でも聞いてられるかも(笑)
Ver.1リリース直後の大事件
今でこそ、みんな普通にログインできて遊べているドラクエ10ですが、2012年8月初頭にリリースした時は、ほんとヒドかったのを今でも覚えています。
何がヒドかったかって、遊びたいのにログインできなかったという。現在は40個あるサーバーですが、当時のサーバー数は20個。
お金を払っているのにログインできない。ログインできたと思ったら、エリア移動もルーラもできない!そんな状態でした。
その時、運営の現場ではどうなっていたかというのを初代ディレクター藤澤さんが語ってくれました。
藤澤D「ベータ版も終わって本サービス始まった時に、サーバ負荷が強くって、このままだとゲームが落ちちゃう?!みたいな状況の時に、青山さんが『今だったら200人ぐらい入れるから開けてッ!ハイ閉めてッ!ハイ開けてッ!閉めてッ!』みたいなことをずっと手動でやってて、それはほんとオレは端から見てるしか出来なかったんだけど、なんか青山さんがデッカイ門があって、門をハイ開けてッ!ハイ閉めてッ!ってやってるように見えて(笑)今でも堀井さんのことは師匠なんで別格として、一番尊敬してる人誰ですか?って言われたら、今でも青山公士って答えるんですけど、オレはあの時にこの人をほんとに尊敬してるって思ったのをすごい覚えています。」
当時の同時ログイン数は今とは比べ物にならないぐらいの人数でした。そんな中、青山さんは200人くらいずつサーバーに入れてくれていたんですね。
この話を聞いて、6年前を思い出した。
わたしはちょうどミューズ海岸にいた時にサーバー障害が起きて、そこから一歩も出られなかったのを思い出しましたw
その時にパーティ組んでいた人とはチャット出来たのですが、白チャットもフレンドチャットも不可能で、通常サーバーはおろかチャットサーバーも不安定という有様。そのエリアに他にも数人くらい誰かはいたのですが、何も出来ないままその日の夜は強制終了&再ログインも出来ないまま終わりました(笑)
その日のあいだに緊急メンテナンスも異常なほどありましたし、ユーザーからは「またメンテかよー!」という嘆きの声も多く、それが転じて「マタメンテ」というドラクエの呪文のような言葉も一部のあいだで流行った時期がありましたw
藤澤さんは「あの時の緊張感をドキュメンタリーとして、文章にまとめてみんなに読んでもらいたいっ」とおっしゃっていました。
書いてっ!藤澤さん!
それ読みたいからッ!(笑)
Ver.2で大魔王マデサゴーラ倒せたのは、二代目Dのおかげ
りっきー「Ver.2のディレクターをやり始めますっていうタイミングで、僕が悪魔の会議室(笑)に呼び出されて、デザイナーリーダー陣がズラッと並んでて、シナリオの成田と、よーすぴさんがいて、この資料を見て下さいって言われて『(ゲームの容量的に)これだけシナリオの実装に無理があるんです』って(苦笑)、結果的にその資料は【3匹の蝶を集めるところまでしか、Ver.2では(容量的に)入りませんよ】っていう話だったんです。
これは要するに【Ver.2.0~Ver.2.4までかけて、そこまでです】って言われたんですよ。で、それはダメだよ!と。
だけど、これだけしか出来ないんです。って言われたから、僕はすごい苦しい気持ちになって、『大魔王を倒せないドラゴンクエストは、ドラゴンクエストじゃないと思うんです』みたいなことをですね、なんとか説得しようと思って言葉をひたすら探し続けて、ずーっと話してたんですけど、当然開発側も物理的に無理だからとしか言えない状態の中で、でも最後によーすぴさんが『ディレクターのりっきーがそう言ってんだから、やるしかないよね』って一言、言ってくれたので、皆さんは今、Ver.2内でマデサゴーラを倒せるんです。」
この話を聞いた時、りっきーとよーすぴがいなかったら、マデサゴーラが登場したのVer.3だったのかなって思いました。
Ver.2.0~2.4までで、3匹の蝶集めて終わってたら、どうなっていたんだろう(苦笑)って。
全然、お話は進まないし、ユーザーのみんなも不満だらけだったのではないでしょうか。
それをガリガリにまで痩せこけて頑張って作ってくれて、Ver.3もWiiの容量的にカツカツで、どうにもならないところをスタッフの工夫と知恵で作り上げたのが二代目Dりっきー。
サイトーV「なんか普段からよーすぴさんは、現場に任せるってお話が多いんですけど」
よーすぴ「基本そうですよ。現場に任せないと結局、口出したくなっちゃうし、口出すんだったら「お前がディレクターやれや」って話だと思うし、聞かれたら常に現状の最新バージョンの状況を理解したり把握したりしておく必要あるけど、基本は聞かれなかったらディレクターが判断すればイイと思ってるんで」
齊藤陽介プロデューサーも今回を持ってドラクエ10プロデューサーを退任してしまいますが、役職的にも会社の組織的にも下の人間を上に引っ張らなければならない立場でしょうし、これからは普通の出たがりおじさんとして、またDQXTVに出演してもらいたいですねっ
なんだかんだ矢面に立って、資金面やプロジェクトを動かしてくれていた「よーすぴ」さん。
本当におつかれさまでした!
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